『ギャラクシーフォース』ファンの皆様、セガエイジス2500シリーズを応援して下さる皆様、大変長らくお待たせしました。2005年夏の発表から2年。記念すべき30作目として、エイジスとしては長い開発期間をかけただけのものになったのではないかと思います。
『ギャラクシーフォースII』移植に際してのコンセプトは「満足度の高い移植を実現する」ことでした。
『スペースハリアー』『アウトラン』『アフターバーナー』の「セガ・体感御三家」ともいえる名作群は、これまで幾度となく移植され続けており、その完成度はセガサターン版で頂点をみました。
その一方で『ギャラクシーフォース』は、体感御三家をも凌ぐそのグラフィックと巨大な筐体が大きな話題となりましたが、そのハードスペックが逆にネックとなり、これまでの移植版ではオリジナル版の魅力を再現することはできず、またアーケード版そのものの普及率の関係で、タイトルの知名度に反してゲームの魅力を知る人が少ないという、ある意味不遇なタイトルでもありました。
『ギャラクシーフォース』といえば有名なのは美しいグラフィックや巨大な筐体との一体感ですが、それだけではありません。ロックオンシューティングとしての爽快感とレースゲームの緊迫感、2つの要素を兼ね備え調和させた独自のゲームシステムも注目すべきポイントです。今回の移植によって、そのゲームそのものの面白さをより多くの人に知っていただければと思います。
今回のゲームのメインになる「ネオクラシック」について。このモードは、「オリジナルの魅力を現代に伝える」というセガエイジスシリーズコンセプトに対するひとつの完成形です。
アーケード版の魅力ひとつひとつを、さまざまな技術と努力で磨き上げた、映画でいうところの”デジタルリマスター”のような位置づけになりました。
すべてのグラフィックの解像度を倍密化させ、視界を広げるワイド画面対応、そして多彩なサウンドモード。特にPS2の半透明機能を利用した立体表現の向上は、このゲームの持つ3D表現をかなり高めることに成功しています。そしてすべての要素はオリジナル版の魅力を底上げするために存在し、独自の解釈を挟むことを極力廃しました。
これによりオリジナルのゲーム性を損なうことなく、すべてのプレイヤーに新鮮なゲームプレイが提供できたのではないかと思います。
ひととおりアーケード版やネオクラシックを楽しんだ後は、圧倒的なハード性能の差の中であえて移植に挑戦したかつての英雄、マスターシステム版、メガドライブ版にも挑戦してみてください。
全く別のゲームになりながらも雰囲気を再現させようとしたマスターシステム版は、音楽の再現度もなかなか秀逸です(こちらは同時発売のサントラCDにボーナス収録しています)。
また、発売当時から賛否両論だったメガドライブ版ですが、アーケード(ネオクラシック)版をやりこんだ後にプレイすると、実はグラフィック以外の再現度は高いことにお気付きになるのではないでしょうか。このメガドライブ版に関しては、当時のプログラマであり、その後セガエイジス版『
バーチャファイター2
』『ファイティングバイパーズ』の移植も担当した
鯨井氏
の苦労話がマニュアル内に掲載されていますので合わせてお楽しみ下さい。
さて、次回作は『電脳戦機バーチャロン』です。シリーズの原点でありながら、ソリッドな3Dポリゴンの美しさ、ゲームの面白さが現在も全く色あせることがないことを示すべく絶賛開発中ですので、引き続きお楽しみにお待ち下さい。
今後ともセガエイジス2500シリーズをよろしくお願いします。
【セガエイジス2500シリーズ開発チーム】
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